スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--/-- --:-- | スポンサー広告
屍鬼
★★★★☆byおたむ
 
“屍鬼”と書いて“シキ”と読むらしい。酷く悲しいホラー。
 
屍1 屍2 屍3 屍4 屍5

『屍鬼』by小野 不由美
 
人口わずか千三百、三方を尾根に囲まれ、未だ古い因習と同衾する外場村。猛暑に襲われた夏、悲劇は唐突に幕を開けた。山深い集落で発見された三体の腐乱死体。周りには無数の肉片が、まるで獣が蹂躪したかのように散乱していた―。闇夜をついて越して来た謎の家族は、連続する不審死とどう関わっているのか。殺人か、未知の疫病か、それとも…。超弩級の恐怖が夜の帳を侵食し始めた。
 
 
ホラーだとは知らなかった(・ω・;)手にした動機はどこかの書評で高得点だったので。
吸血鬼が異常繁殖(?ω?;)な状態もきっと何か理路整然としたオチがあるに違いない、あの屋敷に住まう胡散臭い医者が何かしてるとか・・・、と妄想フル回転で読み進めるも、彼らは本物の吸血鬼だった(・ω・;)(・ω・;)
吸血鬼が出てくるからにはやっぱホラーなんだろーが、メインは迫り来る恐怖とかじゃない。
ひたすら悲しい“屍鬼”の性と、ひたすら悲しい人間の性。

“屍鬼”なる吸血鬼は人血のみを食料とする。屍鬼に襲われた者は死ぬ。死んだ者の数人に一人は屍鬼として蘇る。と言う、恐ろしい循環で、村の住人は次々と亡くなり、反比例するように屍鬼の数は増えてゆく。彼らは屍鬼の村を作ろうとしていたのだった。 
屍鬼という存在。ある日突然襲われて、日に日に体力が落ちて死ぬ。数日後、自分の意思とは無関係に変異して蘇った自分に気づく。飢餓の苦痛から逃れるには人を殺すしかない。
ある者は、人を殺すという罪悪感から逃れることが出来ない。
ある者は、一家の大黒柱である自分を失った家族を不憫に思い、自分の側へ誘うように家族を襲う。
ある者は、自分は神に見捨てられたと嘆く。
これは悲劇過ぎる事故だ。突然自分が化け物として生まれ変わるんだから。
そういう風に考えると一概に屍鬼を悪と言い切れるかな・・・。
彼らの目的は、人間を殺すことではなく、飢えから逃れることなんだよね。
もちろん人間達だって悲劇。理由も無く家族を奪われた悲しみと怒りは当然のことだと思う。
なんだか、どちらも被害者のような気がしてきて。
 
人を殺めることでしか存在できない屍鬼と、屍鬼がいる限り生命の危険にさらされる人間。
・・・・・妙子は言うんですよ、屍鬼と人間の関係は特殊だって。同じ体系の記号を共有している捕食者と非捕食者なんて、屍鬼と人間くらいのものでしょうから。・・・・・
これは斬新な設定だなぁ。決して共存できない、同じ体系の生物。
 
やがて人間達は、屍鬼の存在に気づき、“狩り”を始める。その方法とは、心臓に杭を打つか、頭部を切断するか。正義の名の下、団結した人間達は恐ろしい。屍鬼を匿っていると決め付け、人間までも狩ってしまう姿。この正義なくして人間の存続はないと分かってはいるが、暴徒と化して残虐な行為を繰り広げる彼らを正義と呼べるのか。
屍鬼が人間を襲う姿よりも、醜く恐ろしいものに感じてしまう(・ω・;)
 
人間でありながら屍鬼の存在を認めてしまう住職の静信と、殺人は悪に他ならないとし屍鬼狩りを先導する医師の敏夫、そして、長い間屍鬼として生き続け“屍鬼の楽園”を夢見た妙子、3人の中の誰に共感出来たか・・・・と考えると、誰でもないな。てか、難しすぎて(・ω・;)
誰派とかじゃなくて、突き詰めていくと、人間の存在意義にまで到達しそうな哲学を眺めるような気持ちで読破した感じ。
・・・・・死なないでいることと、生きることは同義じゃない。死にたくないという望みと、生きたいという望みもまた同義じゃない・・・・・
深いわぁー。深すぎる。
 
はぁ。何だか疲労感が残る作品だったわ(・ω・;)
内容が重いこともあるけど、長い(・ω・;)長過ぎる(・ω・;)
個人的に長編は大好きだけど、ただ長けりゃ良いってものじゃなくて。
ボリュームの大きさと物語の深さが相乗効果で訴えかけてくるっつーのが、長編の良さじゃん!!
本作は、無駄に長い気がするんですけど(・ω・;)3巻ぐらいで収まったんじゃないかと(・ω・;)だいたい村人が屍鬼に気づくの遅すぎだろ(・ω・;)
あと、登場人物が異様に多い。物語が始まり、どんどん登場人物が増え続けるので、相関図書こうかと思ったくらい(・ω・;)どんどん登場人物が増えて、どんどん死んで、どんどん蘇る(・ω・;)その辺もねー、全部が全部必要だったのが疑問。
 
マイナスポイントもあるけど、哲学ちっくな内容とか嫌いじゃないのよねーん。で、★4コ。
スポンサーサイト
10/29 23:56 | BOOOKS! | CM:0 | TB:0
お名前

ホームページ

コメント

パスワード
   
http://autumns.blog78.fc2.com/tb.php/427-5613906b
* トラックバック *
template design by takamu
Copyright © 2006 おたむ All Rights Reserved
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。