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家族狩り
★★★☆☆byおたむ
 
・・・・人を苦しめるものは、往々にして、目に見えない何かなんですよ。暗闇の中での想像は、たとえ愛してる人でも、怪物にしてしまう事がありますからね・・・・大野甲太郎の言葉より
 
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『家族狩り』by天童 荒太
 
高校教師・巣藤浚介は、恋人と家庭をつくることに強い抵抗を感じていた。馬見原光毅刑事は、ある母子との旅の終わりに、心の疼きを抱いた。児童心理に携わる氷崎游子は、虐待される女児に胸を痛めていた。女子高生による傷害事件が運命の出会いを生み、悲劇の奥底につづく長き階段が姿を現す。山本賞受賞作の構想をもとに、歳月をかけて書き下ろされた入魂の巨編が、いま幕を開ける。
 
 
『家族狩り』のタイトル通り、子供が親を狩る、親が子を狩る、という底なしダウナーな物語。
家族とは、親とは、子とは、生きるとは、死ぬとは、と、真正面から突き詰められて、ひたすら重い(・ω・;)暗い(・ω・;)悲しい(・ω・;)容赦なく、こてんぱんに落とされる(+ω+;)
重くて暗いの嫌いぢゃないけど、コ、コレは息苦しくて読むの苦痛だったわ(+ω+;)
 
メッセージ性が強すぎて嫌味な感じが(・ω・;)
登場人物の心理描写が丁寧すぎてウザイかも。読み手は、主要登場人物の苦悩を入れ代わり立ち代わり聞くことになるわけだが、皆がみんな、矛盾だらけの社会との折り合いについて苦悩していて、マタカヨーって感じでウンザリしちゃうのよ。真っ向勝負で延々と葛藤を語られるとねぇー、重くて出口のない堂々巡り系の問題なだけに、いい加減疲れる(・ω・;)ダイレクトに人物の“告白”と言う形にしなくても、人物の取った行動で察することだって出来るじゃん。言葉で主張されるより、より深く近づきたい気持ちになるし。小説上ではおしゃべりキャラって苦手。
 
世界で繰り返される戦争、虐殺、失われる命、またそれに対して正当性を主張する大国側寄りのニュース、そういった出来事に一々心を痛めずにはいられない人達。悲惨な現実を知りながら何も出来ない自分に失望し、やがて生きることを苦痛に思い始める。他人の痛みを感じられるってもちろん素晴らしい。でも、もっと今生きてることにホッコリ出来ないものかなぁ。ただ「秋の空が高くてキレイ」とか「差し入れでもらった人形焼が美味しかった」とか、何でもない小さいことで肩の力抜いてゆるゆるするとか出来ないものかなぁ。心が傷ついちゃってる最中の当人とかその家族とかはもちろん余裕が無いと思うけど、彼らを助ける側の人間までが雁字搦めで力んでる姿が息苦しくて(・ω・;)肩の力を抜くってのと、真剣じゃないってのはイコールじゃないし。
 
幼児虐待に向き合う氷崎游子は、傷ついた児童を助けたい、純粋なその信念で仕事に取り組むが、その言動が“正し過ぎて”周りの者に戸惑いや苛立ちを与えてしまうことがある。子供達の物質的精神的幸せが、常に彼女にとっての最優先事項であり、親個人の悩みなどはもちろん二の次。親達を前にストレートに痛い所を主張する彼女は、時には保護した児童本人からも拒絶され、それでもなお児童の幸せを求め行動を続ける。
純粋で志も高くてすごく良い人なのに、真っ直ぐ過ぎて近寄りがたいタイプ。隙が無い優等生と言うか。人間だもの~完璧なんてあるはずがないけど、一生懸命すぎることが裏目に出るなんて、可愛そう。そしてリアルだ、こういうの。
 
ミステリとしては面白かった。3巻くらいまで全然犯人分からなくて悶々としてたし(・ω・;)まぁ怪しい人物ではあったけど。
教育者という立場にいながら、自分達の息子が家庭内暴力を振るうようになり、とうとう息子を殺してしまう二人。それを切っ掛けに、社会と家族の繋がりを彼らなりに深く追求し、辿り着いた答えは、壊れた家族を救う=壊れた家族を強制終了させると言う恐ろしい行動だった。常軌を完全に喪失しているこの行為に、当の彼らは使命感さえ感じている。家族の愛を感じあうために、残虐な手段で強制的に愛を語らせ、その後に全員を殺してしまう。
美しい家族像という亡霊に取り付かれ、完全な愛を伝道する彼ら。崩壊した家族が悪として社会に放出される前に、美しい家族と言う形で終結させようとする彼らが、実は“美しい家族”や“美しい社会”から一番遠い場所に位置にいるのは何とも悲しい皮肉。
 
唯一つの真理を妄信するって言うのは本当恐ろしい。“真理か否か”の判断基準だけで行動するから、“真理”であれば殺人も良しとなってしまうんだろう。
そしてこぉゆうのって誰でも陥る危険性があるからねぇ。
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11/25 23:57 | BOOOKS! | CM:0 | TB:0
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