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アフター・ウェディング
★★★★☆byおたむ
『AfterWedding』なんて可愛い響きとは真逆の重めストーリー。
『007/カジノ・ロワイヤル』で悪役だったマッツ・ミケルセンがいい味出してる。
 
afterthewedding.jpg
 
原題☆EFTER BRYLLUPPET/AFTER THE WEDDING
製作☆2006年☆デンマーク/スウェーデン
監督☆スザンネ・ビア『ある愛の風景』『しあわせな孤独』『ラブ・ファクトリー』
出演☆マッツ・ミケルセン『007/カジノ・ロワイヤル』『キング・アーサー』☆ロルフ・ラッセゴード『太陽の誘い』☆シセ・バベット・クヌッセン
 
 
物語☆インドで孤児たちの援助活動に従事するデンマーク人ヤコブ(マッツ・ミケルセン)は、巨額の寄付金を申し出てきた実業家ヨルゲン(ロルフ・ラッスゴル)に会うため故郷デンマークへ。そして偶然にも、ヨルゲンの妻ヘレナ(サイズ・バベット・クヌッセン)が自分のかつての恋人であるということが判明する。
 
閉鎖される孤児院を何とか存続させようとするヤコブ。ヤコブの活動に寄付金を申し出た実業家のヨルゲン。ヤコブは寄付金の契約について話をする為にヨルゲンに会いに行き、ひょんなことから彼の娘の結婚式に出席することになる。そこでヤコブはヨルゲンの妻が自分の昔の恋人であること、そして結婚式のヒロインである娘は自分の子供であることを知る。この偶然とは言いがたい事の成り行きに疑問を持ったヤコブの推測通り、実はヨルゲンは全てを知った上でヤコブに寄付金の話を持ちかけ呼び寄せたのであった。ヨルゲンは余命僅かな身であり、自分亡き後妻や子供達をヤコブに託したいと考えたのだ。
 
後僅かしか生きられない、そういう状況に陥った時、人は何を考えるのか?
亡くなった後の家族が心配だから、妻の元彼であり娘の実父である人物に後をまかせたい、ヨルゲンはそう決心した。一見、寛大と言うか家族に対しての掛け値なしの愛情が感じられそうだけど。でも、大金持ちのヨルゲンが自分亡き後の未来までも自分の思い通りにしたくて、ヤコブをお金の力で操ろうとしているって見方も出来る。それは妻が望んだ事でも、娘が望んだ事でもなくて、自分が勝手に思い描いてることだし。それは家族に対しての愛なのか?自分自身のエゴなのか?
 
一方のヤコブは、経済的な富とはかけ離れた生活だが、貧困な中でたくましく育つ孤児達と共に送る生活に彼なりの生き甲斐を感じていたはず。ヨルゲンに、寄付金を出す代わりにインドへ戻る事を諦めデンマークに留まるよう言われても、初めはつっぱねるつもりだった。しかしヤコブは結局ヨルゲンの条件を呑んでしまう。それは生活の質だとか経済的な理由からではなく、思いがけず現れた自分の娘の存在によって覆された選択だった。自分のポリシー捨てていいのか?自分の娘のためにインドの孤児たちは見捨てるのか?
 
本作では、富vs貧とか善vs悪とか生vs死とか、相対するものが鋭く描かれていて、その視点には脱帽してしまう。生きる上で何かを選択しなくてはいけない場合、単純な二者択一なんて場面は少なくて、物事は多面性を持っていて複雑に絡み合っていて簡単には決められないものだ。そこに感情なんてものが混ざると、ますます善悪とか正否とかいう単純な物差しでは計れなくなってしまう。
ヨルゲンが自分の病気を隠し、死後の準備を着々と進めておきながら、「死にたくないんだ」と妻にすがり泣き叫ぶ姿。ヤコブが傷ついた娘を前にインドへ帰れなくなってしまう姿。頭で考えた通りに行かない、どうしようもない感情を表した彼らが、すごく人間ぽくて。リアルな人間の感情って、複雑で、痛くて、割り切れないものだなぁ。
 
最後にヤコブが一旦インドへ赴き、彼が息子のように可愛がっていた男の子に、自分と一緒にデンマークで暮らさないか?と聞いて、男の子に「ここがいい」と断られたエピソードもなかなか深い。
  
人物の顔のドアップな画面が多用されてて、最初はちょっとウザイかなぁ、と思ってたけど、ヨルゲンの妻が夫の病気のことを電話で知るところとか、印象的で良かったわ。剥製の鹿のアップはちょっと面食らったけど(・ω・;)
 
淡々としているようで、人間の思い切り“生”なところが、良い所も嫌なところも剥き出しで迫ってくるような作品。割と好きかも。
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11/14 23:58 | MOOOVIES | CM:0 | TB:7
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